フィリピン4 バロット編 2006. 09 ;


 
 




【バロット】



夜のマニラの暗い路上で、ウズラ卵を飾りのように連ねてひっかけた大きなカゴに、タマゴを入れて売っている男がいた。



従弟がめざとくそれに気づき、現地の言葉でなにやら言って、筆者のためにそのタマゴをひとつ買ってくれた。



男は、カゴのなかで毛布にくるまれている卵を取り出し、それを粗塩の入ったビニール袋に移し、従弟に渡した。



タマゴはあたたかかった。









 



それこそがフィリピン名物のバロット

 
…孵化前のあひるのタマゴを、ゆでたものであった。

(これ以降、気の弱い方は、先を読まずに、このブラウザを閉じることをおすすめします。)
 



ホテルに持って帰り、早速食べてみる。

まず、タマゴに穴をあけて、スープを飲むのだそうだ。
 



いただきます。

濃厚なスープが出てくる。意外とうまい。
 



さらに殻をむく。

 


























ひたすら殻をむく。

だんだん姿がみえてきた。
 







これがバロット!! その全貌だ!!

なんだか目玉のよう。

 



どこがなんの部位なのやらよくわかりませんね。
 



一口かじってみた。

「あ、美味しい」






 

バロットは、三つの部位に分けられる。


1、胚

写真では、右下の部分。ここがひなの体となる。細かいが足なども見えた。この時食べたバロットは、それほどひなが成長しておらず、足などもやわらかく食べる事ができた。

食感は貝のようで、一口でクナクナと食べられる。意外と美味しかった。



2、黄身

写真では、左上の部分。ひなの栄養源となる黄身の部分。

にわとりの卵とそれほど変わりはない。にわとりの黄身よりも粒が細かい感じで、クリーミーで美味しい。



3、白くて固い部分

上のほうの写真で、目玉のように見えていた部分。消しゴムくらいの大きさ。正体は不明。

味はタマゴの白身の味。食感はすごく固いゴム。

噛むと細かくなるのだが、細かくなるばかりでいつまでも口の中で消化されず、なかなかのみこめない。普通はこの部分は食べないそうである。







 





従弟いわく、今回食べたバロットは、なかなかいい時期のバロットらしい。

バロットも成長の度合いによって色々あって、成長が進んでいるものは、骨や毛もあって、もっとアヒルの形をしているようである。皆さんも色々なバロットに挑戦してみてください。


とにかくまあ、このバロット君はなかなか美味しかったです。ごちそうさまでした!



(ところでその後、部屋からなかなかタマゴの臭気が抜けず、それには悩まされました。食べられる際には、換気がしっかりできる場所で食べられることをおすすめします。)






  フィリピン3へ (つづく)



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