生 米 地 獄 |
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ちょうど満杯になる、などと軽く考えながら、翌日、何も考えずに、もらった米を米櫃に移し変えた。 今回、筆者の背筋を凍らせた蟲どもをご紹介しよう。 アンハッピーエンド。
米プレゼントは冗談ですが、本当にあなたの『蟲話』をお待ちしております。 |
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うちに頼もしい味方がやってきた。 「米びつ先生」(\1,280)だ。 彼、米びつ先生を米びつに入れておけば、先生の発する臭気によって虫が寄り付かなくなるらしい。 既に米びつの中に虫がいる場合は、米びつのふたを少し開けておけば、蟲どもが臭いを嫌って米びつから出てゆく、という寸法だ。 更に、米びつ先生のありがたい科学的講義によって、今まで野のものとも山のものともつかなかった蟲どもの正体が白日のもとにさらされることとなった。 以下は米びつ先生のありがたい講義の受け売りである。 米には四大害虫が存在する。四大害虫とは、コクゾウ虫、ココクゾウ虫、コナナガシンクイ虫、ノシメマダラメイガの四つである。 筆者が勝手に「ゾルゲ」と名づけた虫は「コクゾウ虫」、 「ザ・デビル」は「ノシメマダラメイガ」、 「チュミーン」はその「ノシメマダラメイガ」の幼虫であるようだった。 (この幼虫は糸を吐いて繭を作り、蛾の成虫へと変貌するのだ。) 四大害虫そのものは、衛生的に不良というだけであるが、怖いのは二次害虫である。 二次害虫はコクゾウムシの食いカスや、コクゾウムシの死骸などを狙ってやってくる。 コクヌストモドキは加熱しても分解されない発ガン性のキノン類を分泌する。 チャタテムシは消化管内にカビの胞子を多量に持ち、その中には発ガン物質を生産するカビをも含んでいる。 そこで米びつ先生の登場だ。 先生が四大害虫を追い出す、そしてコクゾウムシさえいなくなれば二次害虫もつかない、というわけである。 さて、早速、米びつの内壁に先生を接着。 さすがは蟲を追い出すだけのことはある、先生の体臭はすさまじいばかりのガーリック臭。 これから毎日おいしいガーリックライスが食べられそうです。 …と、思ったが、先生の講義によれば、米に臭いが移ることはないらしい。 出て行った蟲どもは餌がなくなって勝手に死ぬそうであるが、先生の体臭は蟲どもが死を選ぶほど強烈ということか…。 ああ、これで先生の体臭のあまりの臭さに蟲どもが嫌気をさして出て行ってくれるのを待つのみ。 先生、あとはまかせました、よろしくお願いします。 米騒動も気分的に一段楽してきた後日、 水河氏に頂いた栗を茹でようと、袋を覗いたところ、カビを生やしてしまっていた。 これはしまった、と思い、栗を袋からあけてみれば、栗の上でなんと、 ぶっといチュミーン型の蟲が蠕動運動を繰り返していた。 今度は栗に蟲! ……もう勘弁してください。 水河氏ごめんなさい(合掌)。 |
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そんなこんなで、皆さんから頂いたありがたい蟲話をぼちぼちご紹介していこうと思っております。 鋭意、編集中ですので、しばしのお待ちを…。 引き続き、みなさんの 愉快な(恐怖の)「蟲話」 (実話)を募集しています。 年齢、性別、名前(本名でも匿名でも仮名でも)、職業などをそえて、こちらのあて先まで。 binzume@royal.interq.or.jp メールフォームはこちら |